「昇給したはずなのに、なんか全然余裕がない…お金ってどこに消えてるんだろう?」
この感覚、すごくリアルだと思います。
僕もずっとそう思っていました。
給料は確かに上がっている。
なのに毎月カツカツで、「ちょっと贅沢しようかな」と思えるような余裕が全然ない。
「これって自分のお金の使い方が下手なだけ?」と自分を責めていたこともありました。
でも実は、これって「気のせい」じゃなかったんです。
ちゃんとデータにも出ている話で、構造的な問題があることがわかりました。
今回は、なぜ給料が上がっても楽にならないのかを、数字をもとに整理してみます。
この記事でわかること
- 名目の給料は増えているのに「実質」では減っている理由
- 税金・社会保険料が静かに手取りを削っている仕組み
- 生活費が「気づかないうちに」増えていく背景
- 僕自身が育休中に実感したお金の現実
- 「楽にならない」状況への、現実的な向き合い方
「給料が増えた」は本当?実質賃金という落とし穴
まず知っておきたいのが、「名目賃金」と「実質賃金」の違いです。
名目賃金とは、給与明細に書かれている金額そのもの。
実質賃金とは、物価の変動を加味した「実際の購買力」のことです。
つまり「同じ1万円で買えるものの量」で測った賃金のこと。
厚生労働省の2025年のデータによると、名目賃金は前年比2.3%増加しています。
数字だけ見ると「いい感じじゃん」ってなりますよね。
でも実質賃金は前年比マイナス1.3%。
しかもこれが4年連続のマイナスなんです。
コメや食料品の価格が上がっているのに、給料の伸びがそれに追いついていない。
だから「数字は増えているのに、体感では全然余裕がない」という状態になっているわけです。
社会保険料と消費税が静かに手取りを削っている
「でも給料の総支給額が増えてるなら、手取りも増えてるんじゃないの?」と思いますよね。
これも実は、そう単純じゃないんです。
社会保険料(年金・健康保険など)の従業員負担率は、過去30年で約1.5倍になっています。
月収30万円で比較すると、2005年時点の負担額は約33,720円だったのに対し、2025年では約42,330円。差額は月8,610円、年間で約10万円以上の手取り減です。
さらに消費税も2014年に5%→8%、2019年に8%→10%と引き上げられました。
ある試算によると、消費税の年間負担額はこの期間で約14万円から約30万円へとほぼ倍増しています。
給料明細の「額面」は増えていても、税金や社会保険料で引かれる分も増え続けている。
これが「楽にならない」大きな理由のひとつです。
食費・日用品も着実に上がっている
手取りが実質減っている一方で、支出の方も増えています。
日本生活協同組合連合会の調査によると、食費・日用品費などは2022年比で3年連続増加。
食費だけで見ると約6%増、金額にして約3,659円の上昇です。
月々の食費が4,000円弱増えたとしたら、年間で約5万円の差になります。
「ちょっと食費が増えた気がするな」という感覚、気のせいじゃなかったんです。
総務省の「家計調査」でも、2024年の消費支出は名目では増えているものの、実質では前年比マイナス1.1%という結果になっています。
つまり「使うお金は増えたけど、買えるものは減った」という状況が続いているということです。
僕が育休中に感じたこと
データの話が続いたので、ここからは僕の実体験を少し。
妻が育休に入ったとき、僕も育休を取得しました。
育休中は収入が約2/3程度になります。
ただ、最初の1ヶ月は制度改正の影響もあって、手取りベースで見ると100%前後もらえたのは正直助かりました。
事前に計算していたおかげで、大きなパニックにはなりませんでした。
でも、想定外だったのが子どもに関わる出費です。
服はあっという間に小さくなる。ミルクや消耗品はどんどん減っていく。
「まあ月数千円くらいかな」と思っていたものが、気づいたら想定の1.5倍くらいかかっていました。
収入が減ったタイミングで支出が増える。
これは「家計の管理が甘かった」という話ではなく、単純にこういう時期があるということだと思っています。
「楽にならない」には、必ずそれなりの理由がある。
データも体験もそう言っています。
それでも「知ること」から始められる
じゃあどうすればいいんでしょうか。
正直、社会保険料が上がり続けることも、物価が上がることも、僕たち個人にはどうしようもない部分があります。
でも「構造を知っているかどうか」は大きな差だと思っています。
「なんか余裕がない」で終わっていた頃の僕と、「実質賃金が下がっているから体感としてキツいんだな」と理解している今の僕とでは、次に取れる行動が全然違います。
具体的にできることを挙げると、こんな感じです。
- 給与明細を見て、「引かれている金額」を把握する
- 支出を大まかにでも把握して、増えている項目を見つける
- NISAやiDeCoなど、手取りを増やす・税金を減らす制度を使う
- ふるさと納税で日用品や食品を補う
どれも一気にやる必要はないです。
僕もひとつずつ、少しずつやってきました。
マンションの契約解除で手付金100万円を失った経験もあります。
そういう痛い思いを経て、「勢いで決めないこと」「最初に決めたラインを守ること」の大切さを学びました。
お金のことも同じで、焦らずコツコツが一番だと思っています。
まとめ
- 名目賃金は増えていても、実質賃金は4年連続マイナス
- 社会保険料・消費税の負担増で、手取りは静かに削られ続けている
- 食費・日用品費も3年連続で上昇しており、支出も増加している
- 「楽にならない」のは、気のせいでも浪費のせいでもなく、構造的な問題がある
- まずは「なぜ楽にならないか」を知ることが、次の行動への第一歩
給料が上がっても楽にならないのは、あなたのせいじゃない。
でも、構造を知った上で対策を取るかどうかは、自分次第だと思っています。
一緒に少しずつ、考えていきましょう。
※本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。掲載しているデータや制度は変更になる場合があります。最終的な判断はご自身でお願いします。

