「昇給したはずなのに、なんか全然余裕がない……」
「給料は増えているのに、お金ってどこに消えてるんだろう?」
こんなふうに感じたことはありませんか?
僕はずっと思っていました。
給料は少しずつ上がっている。
なのに毎月の生活はそれほど楽にならない。
「たまにはちょっと贅沢しようかな」と思っても、結局いつも通り。
むしろ、
「自分のお金の使い方が下手なんじゃないか?」
と、自分を責めたこともあります。
でも、今回あらためて調べてみてわかったのが、
これ、単純に「自分が使いすぎているから」という話ではないんですよね。
給料そのものは増えていても、物価も上がっています。
さらに、税金や社会保険料などの負担もあります。
つまり、
「給料が増えた=生活が楽になる」
とは限らないんです。
今回は、なぜ給料が上がっているのに生活が楽にならないのか。
その理由を、できるだけ数字を使いながら整理してみたいと思います。
この記事でわかること
この記事では、こんなことを解説します。
- 給料が増えているのに生活が楽にならない理由
- 「名目賃金」と「実質賃金」の違い
- 税金や社会保険料が手取りに与える影響
- 食費や日用品など、生活費が上がっている背景
- 僕自身が育休中に感じた「収入と支出」のリアル
- 今の状況で、個人としてできること
「給料は上がっているのに、なぜか余裕がない」
そんなモヤモヤを感じている方に、ぜひ読んでもらえたらと思います。
給料は本当に増えている?「名目賃金」と「実質賃金」の違い
まず知っておきたいのが、
「名目賃金」と「実質賃金」は違う
ということです。
ちょっと難しそうに聞こえますが、考え方は意外とシンプルです。
名目賃金は、給与明細に書かれている金額そのもの。
一方の実質賃金は、物価の変化を考慮した「実際にどれくらいのものを買えるのか」という購買力を表したものです。
例えば、給料が30万円から31万円になったとします。
給料だけを見ると、
「1万円増えた!」
となりますよね。
でも、その間に物価が大きく上がっていたらどうでしょうか。
以前なら1万円で買えたものが、1万1,000円必要になっていたら、給料が増えても生活が楽になったとは言えません。
つまり、
給料の増加より物価の上昇のほうが大きければ、実際に使えるお金の価値は下がってしまう
ということです。
「給料が増えているのに苦しい」の正体
厚生労働省の2025年のデータを見ると、名目賃金は前年比2.3%増加しています。
数字だけを見ると、
「ちゃんと給料増えてるじゃん!」
と思いますよね。
ところが、物価の変化を考慮した実質賃金は前年比1.3%減少しています。
つまり、
給料そのものは増えているけど、それ以上に物価が上がっている
ということです。
これが、「給料は上がっているのに生活が楽にならない」という感覚につながっています。
僕自身も、
「なんで給料は増えているのに、全然余裕が出ないんだろう?」
とずっと思っていたんですが、こうやって数字を見ると納得できます。
気のせいじゃなかったんだな、と。
社会保険料や税金も手取りを削っている
もう一つ忘れてはいけないのが、給料から引かれるお金です。
会社員の場合、給与明細を見ると、
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税
などが差し引かれています。
そのため、額面の給料が増えたとしても、その増加分がそのまま手取りになるわけではありません。
特に社会保険料は、長期的に見ると負担が大きくなっています。
例えば月収30万円の場合、社会保険料の本人負担額は、2005年と2025年を比較すると月8,000円以上増えているという試算があります。
年間にすると、10万円以上の差です。
もちろん、社会保険料は単純に「損をしている」というものではありません。
健康保険や年金、雇用保険など、自分や家族を支える社会保障の財源になっています。
ただ、
「給料が増えた分だけ、そのまま手取りが増えているわけではない」
ということは知っておいたほうがいいと思います。
消費税も上がっている
さらに、日々の買い物で負担を感じやすいのが消費税です。
消費税は、
2014年に5%から8%へ。
そして2019年に8%から10%へ。
と引き上げられました。
つまり、同じものを買っているだけでも、以前より支払う金額は増えています。
給料から税金や社会保険料が引かれたあと、残ったお金で生活する。
そして、そのお金を使うときにも消費税がかかる。
こう考えると、
「給料が増えているのに、なかなか余裕が出ない」
というのも、少し理解できますよね。
食費や日用品も少しずつ高くなっている
そして、もう一つ大きいのが生活費そのものの上昇です。
特に実感しやすいのが、
- 米
- 食品
- 飲料
- 日用品
- 消耗品
などではないでしょうか。
日本生活協同組合連合会の調査でも、食費や日用品費などの負担は上昇しています。
食費だけでも2022年と比べて約6%増え、金額にすると月約3,600円の増加という結果があります。
月3,600円だけを見ると、
「まあ、それくらいなら……」
と思うかもしれません。
でも年間にすると、
3,600円 × 12か月=43,200円
です。
さらに食費だけではありません。
日用品も上がる。
光熱費も上がる。
外食も上がる。
旅行も上がる。
こうした小さな値上げが積み重なると、家計への影響はかなり大きくなります。
「少しずつ値上げ」が一番気づきにくい
個人的に怖いなと思うのが、一気に値上げされるわけではないことです。
例えば、
「今日から全部20%値上げします!」
と言われたら、さすがに気づきますよね。
でも実際には、
「この商品が10円高くなった」
「外食が100円高くなった」
「日用品が少し高くなった」
という変化が積み重なっていきます。
一つひとつは小さい。
だから、
「なんか最近お金が減るの早いな」
くらいにしか感じません。
でも、1か月、1年という単位で見ると、家計への影響は無視できない金額になります。
僕が育休中に実感した「収入が減る+支出が増える」の怖さ
ここからは僕自身の話です。
妻が育休に入ったタイミングで、僕も育休を取得しました。
育休中は当然、普段より収入が減ります。
一般的には育児休業給付によって一定の給付を受けられますが、普段の給与とは違うので、事前に家計を計算しておくことが大切です。
僕の場合も、事前に、
「このくらい収入が減るだろう」
と計算していました。
最初の1か月については、制度改正の影響もあり、手取りベースではかなり助かった部分もありました。
なので、
「これなら何とか大丈夫そうだな」
と思っていたんです。
ところが、実際に子どもとの生活が始まってみると、想像していなかった出費が出てきました。
子どもにかかるお金は「少しずつ」が積み重なる
例えば、
- 子どもの服
- ミルク
- おむつ
- 消耗品
- その他の育児用品
などです。
子どもの服なんて、びっくりするくらい早く小さくなります。
「これくらいなら大した金額じゃないかな」
と思っていたものが積み重なって、
気づけば想定していたよりかなりお金がかかっている。
そんなこともありました。
しかも、
収入が減っているタイミングで支出が増える。
これはかなり強烈です。
この経験をして、
「毎月これくらい使うだろう」
という平常時の家計だけではなく、
「収入が減る時期」や「支出が増える時期」まで考えておく必要がある
と実感しました。
「生活が楽にならない」のは、全部自分のせいじゃない
ここまで調べたり、自分で経験したりして思ったのが、
「生活が楽にならない=自分のお金の使い方が下手」ではない
ということです。
もちろん、無駄遣いを減らすことは大切です。
僕自身も、昔はパチスロにはまっていた時期がありましたし、お金の使い方について反省することもたくさんあります。
でも、
物価が上がること
社会保険料などの負担があること
子育てなどで支出が増えること
こういったものまで、全部「自分の家計管理が悪い」で片付ける必要はないと思っています。
むしろ大切なのは、
「なぜ今、生活が苦しく感じるのか」
を分解して考えることです。
じゃあ、僕たちにできることは何なのか?
もちろん、物価上昇や社会保険制度そのものを個人の力で変えることはできません。
だからこそ、
自分でコントロールできる部分に目を向ける
ことが大切だと思っています。
僕が実際に意識しているのは、こんなことです。
① 給与明細をちゃんと見る
まずは、
「自分の給料がどこに消えているのか」
を知る。
社会保険料、所得税、住民税など、毎月いくら引かれているのかを見るだけでも、お金に対する感覚が変わります。
② 家計の「増えている項目」を探す
家計簿を細かくつけるのが面倒なら、最初から完璧にやる必要はありません。
まずは、
「去年と比べて食費が増えてない?」
「固定費が高くなってない?」
「外食が増えてない?」
くらいでも十分です。
僕もマネーフォワード MEを使って、日々のお金の流れを確認しています。
「なんとなくお金がない」
から、
「食費がこれくらい増えたから、今月余裕がないんだな」
と原因がわかるだけでも、かなり違います。
③ 税制優遇制度を活用する
そして、使える制度は使う。
例えば、
- NISA
- iDeCo
- ふるさと納税
などです。
もちろん、それぞれ仕組みやメリット・デメリットが違うので、
「とりあえず全部やればいい」
という話ではありません。
自分の収入や家計状況に合わせて、無理のない範囲で活用することが大切だと思います。
お金のことは「焦らず、仕組みで考える」
僕自身、お金については何度も失敗しています。
個別株で損をしたこともありますし、マンションの契約解除で手付金100万円を失った経験もあります。
その経験から強く感じているのが、
「お金のことほど、勢いで決めない」
ということです。
生活が苦しいからといって、いきなり大きな投資を始める。
節約しようとして、極端に生活費を削る。
そうするよりも、
まず今のお金の流れを把握する。
そのうえで、
「削れるところはどこか」
「使える制度はあるか」
「収入を増やすにはどうするか」
を一つずつ考える。
僕はこの順番が一番現実的だと思っています。
まとめ
今回は、
「給料が上がっているのに、なぜ生活が楽にならないのか?」
について調べてみました。
ポイントをまとめると、
- 名目賃金が増えていても、物価を考慮した実質賃金が下がれば生活は楽にならない
- 税金や社会保険料などによって、給料の増加分がそのまま手取りになるわけではない
- 食費や日用品などの価格も上昇している
- 小さな値上げが積み重なることで、家計への負担は大きくなる
- 育休など、収入が減る時期と支出が増える時期が重なることもある
- 「生活が楽にならない=自分の使い方が悪い」とは限らない
- まずは給与明細と家計を確認して、お金の流れを知ることが大切
- NISAやiDeCo、ふるさと納税など、使える制度を無理なく活用するのも一つの方法
給料が上がったのに生活が楽にならないと、
「自分のお金の使い方が悪いのかな」
と考えてしまいがちです。
僕もずっとそうでした。
でも、今回あらためて数字を調べてみて、
「あ、自分だけがおかしいわけじゃなかったんだ」
と少し安心しました。
もちろん、だから何もしなくていいという話ではありません。
むしろ、
「なぜ苦しいのか」を知ることで、初めて何をすればいいのかが見えてくる
んだと思います。
給料を増やす。
支出を見直す。
税制優遇を活用する。
投資について勉強する。
どれも一気にやる必要はありません。
僕も失敗しながら、一つずつ勉強してきました。
まずは次の給料日に、給与明細をじっくり見てみるところから始めてみてもいいかもしれません。
一緒に少しずつ、お金のことを理解していきましょう!
※本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。掲載しているデータや制度は今後変更される可能性があります。税制・社会保険制度などについては最新の公的情報をご確認ください。最終的な判断はご自身でお願いします。

