【実体験】マンションを解約して手付金100万円を失った僕が伝えたいこと|契約前に知っておきたい手付金のルール

住宅・ローン

「マンションを契約したけど、やっぱりキャンセルしたい……」

「契約をやめたら、払った手付金って戻ってくるの?」

これから家やマンションを購入しようとしている人なら、一度は気になるところだと思います。

僕自身、2023年に新築マンションの購入を決め、その後どうしても納得できなくなって契約を解除した経験があります。

そして、そのときに支払っていた手付金100万円は戻ってきませんでした。

100万円です。

僕にとっては決して小さな金額ではありませんでした。

「海外旅行に行けたな……」

100万円が戻ってこないと知ったとき、最初に思ったのはそんなことでした(笑)。

ただ、今振り返ってみると、100万円を失ってでも解約してよかったと思っています。

この記事では、僕が実際にマンションを解約した経験をもとに、

  • そもそも手付金とは何なのか
  • なぜ手付金100万円が戻ってこなかったのか
  • 契約前の「申込金」と契約後の「手付金」は何が違うのか
  • 僕が約1ヶ月悩んで解約を決めた理由
  • 大きな買い物で金銭感覚がおかしくならないために大切だと思ったこと

を、できるだけわかりやすくまとめます。

※この記事は一般的な制度・法律の説明と僕自身の体験を分けて紹介しています。個別の契約については、契約書や重要事項説明書を確認し、必要に応じて宅建士・弁護士などに相談してください。


この記事でわかること

  • 手付金と申込金の違い
  • 手付金を放棄して解約できる仕組み
  • 手付金が戻ってこないケース
  • 僕がマンションを解約して100万円を失った経緯
  • 「もったいないから契約を続ける」が危険だと思った理由
  • マンション契約前に確認しておきたいポイント

手付金とは?「とりあえず払うお金」ではありません

まず、手付金について簡単に整理しておきましょう。

手付金とは、不動産の売買契約を締結するときに、買主から売主へ支払うお金です。

ここで大切なのは、

「手付金を払った=いつでも無料でキャンセルできる」わけではない

ということ。

民法では、手付について特別な定めがない場合、解約手付として扱われることがあります。

解約手付の場合、相手方が契約の履行に着手する前であれば、

  • 買主 → 手付金を放棄して契約解除
  • 売主 → 手付金の倍額を返して契約解除

という仕組みがあります。国土交通省も、手付の性質を明確にしておくことや、相手方の履行着手前の手付解除について説明しています。

つまり、買主側からすると、

「やっぱりやめたい。その代わり、払った手付金は戻ってこなくてもいい」

という形で解除するケースがあるわけです。

僕の場合も、まさにこれでした。


「申込金」と「手付金」は同じではない

ここは、マンション購入を考えている人にはぜひ知っておいてほしいところです。

購入前に、

「購入を検討しています」

という意思表示としてお金を支払うことがあります。

いわゆる「申込金」「申込証拠金」「預り金」などです。

一方、売買契約を正式に締結した後に支払う手付金は意味が違います。

国土交通省は、契約成立前に不動産業者が受け取った申込金などの預り金について、申込みを撤回した場合には返還を求められることがあると説明しています。

なので、

「最初に払ったお金だから、全部手付金でしょ」

と考えるのではなく、

「これは何という名目のお金なのか?」

を確認することが大切です。

契約書や領収書などで、きちんと確認しておきましょう。


手付金を払った後に「やっぱりやめたい」はどうなる?

ここが一番気になるところですよね。

一般的な解約手付の場合、買主側が契約を解除するときは、手付金を放棄することで解除するという仕組みがあります。

ただし、いつでも手付放棄で解除できるとは限りません。

たとえば、

  • 売主側がすでに契約の履行に着手している
  • 契約書で手付解除の期限が定められている
  • 手付解除ではなく違約解除の問題になる

など、契約内容によって変わります。

また、住宅ローン特約など別の解除条件が設定されている場合もあります。

だからこそ、

「キャンセルしたら手付金がどうなるのか」

は、契約前に確認しておくべきポイントなのです。

なお、宅建業者が自ら売主となる不動産売買では、手付金について宅建業法上の制限があります。手付の額は売買代金の20%を超えることができず、買主に不利な特約は無効とされています。

国土交通省「宅地建物取引業法」関連ページ


僕がマンションを解約して100万円を失った話

ここからは、完全に僕自身の話です。

2023年ごろ、僕は新築マンションの購入を検討していました。

価格、広さ、駅からの距離、通勤のしやすさ。

かなり条件がよくて、

「ここ以上のマンションは、もう見つからないんじゃないか?」

と思うくらい気に入っていました。

家族や友人にも報告して、

「おめでとう!」

「遊びに行きたい!」

と祝ってもらいました。

僕自身も、

「これで家族の生活が始まるんだ」

とかなりテンションが上がっていたと思います。

そして、契約しました。

手付金として支払った金額が100万円でした。


大きな買い物をしていると「500万円」が小さく見えてくる

ところが、契約したあともずっと考えていました。

「本当にこの金額で大丈夫なのかな?」

住宅ローン。

金利。

毎月の返済。

子どもが生まれた後の生活。

将来の教育費。

旅行や外食など、今まで普通にしていた生活。

いろいろ考えているうちに、あることに気づきました。

金銭感覚が麻痺していたんです。

何千万円という金額を毎日のように見ていると、

「500万円くらいの差なら……」

と思えてくる。

結婚式のときもそうでした。

「せっかくだし、50万円くらいオプションを追加してもいいか」

みたいな感覚になっていたんですよね。

普段なら絶対にそんな簡単に使わない金額なのに。

大きな買い物をしていると、金額の基準そのものがおかしくなってくる。

これは、今振り返ってもかなり怖い経験でした。


妻の一言で、もう一度立ち止まった

そんな状態で、僕は約1ヶ月くらい悩み続けました。

「このまま契約していいのか」

「でも、こんなに条件のいいマンションはもう出てこないかもしれない」

「100万円を捨てることになる」

いろんなことを考えていました。

そんなとき、妻が言ってくれたんです。

「もう一回しっかり考えたら、返済大変じゃない?」

この言葉で、もう一度冷静に考えることができました。

そして、

「好きなものを我慢し続けるような生活はしたくない」

と思いました。

マンションそのものが悪かったわけではありません。

むしろ、かなり気に入っていました。

だからこそ迷いました。

でも最終的には、

「100万円を失ってでも、ここでやめよう」

と決めました。


解約を伝えたら、不動産会社の雰囲気が変わった

解約を決めて、電話をしました。

そして書類の手続きのために、実際に店舗へ行きました。

そこで印象に残っていることがあります。

それまで主に担当してくれていた人が対応から外れ、これまであまり関わっていなかった別の人が事務的に手続きをする形になりました。

「本当にやめるの?」

「そんな人いないよ?」

というようなことも言われました。

これまで一緒にマンションを探して、いろいろ相談してきたのに。

解約すると決めた途端、空気が変わった。

正直、かなり複雑な気持ちでした。

交渉もしました。

「なんとかならないかな」

と思いました。

でも、結果的に手付金100万円は戻ってきませんでした。

僕の場合は、契約内容に基づいて手付解除をしたため、100万円を放棄する形になったわけです。


100万円を失って、後悔した?

意外かもしれませんが、そこまで後悔しませんでした。

100万円が戻ってこないとわかった瞬間は、

「海外旅行行けたなー」

と思いましたけど(笑)。

でも、1週間くらいすると気持ちはかなり落ち着きました。

理由はシンプルです。

自分たちで考えて、納得して決めたことだったから。

「なんとなく嫌になったからやめた」わけではありません。

家計を考えて、将来を考えて、夫婦で話し合って、それでも「やめたほうがいい」と判断した。

だから100万円は痛かったけれど、

「100万円を払ってでも、無理な買い物を避けられた」

と考えることができました。

その後、僕たちは今の中古マンションを購入しました。

当初考えていた条件に近い住まいを、無理のない価格で購入できたので、今ではあのとき解約してよかったと思っています。


この経験から学んだ「大きな買い物で守ってほしい4つのこと」

この経験をしてから、僕は大きなお金を使うときに、以前より慎重になりました。

特に大事だと思っているのが、この4つです。

① 契約前に「最悪の場合」を考える

「うまくいったらどうなるか」だけではなく、

「収入が減ったら?」
「金利が上がったら?」
「大きな出費が重なったら?」

まで考える。

僕はその後、エクセルでライフプランをかなり細かく作るようになりました。

ボーナスが減るケースまで考え、外食や旅行などの支出も入れて計算しました。

そこで初めて、「金利ってこんなに家計に効くんだ」と実感しました。


② 「ここまでなら払う」というラインを決めておく

マンションを見ていると、

「あと100万円出せばもっといい部屋」

「あと300万円なら駅に近い」

みたいな話が普通に出てきます。

でも、そこで毎回判断基準を変えていると、予算は簡単に膨らみます。

だから、

「自分たちはここまで」

というラインを先に決めておく。

これは本当に大事だと思います。


③ テンションが上がっているときほど、一度止まる

家は高額なので、契約するときはかなりテンションが上がります。

「ここに住んだら楽しそう!」

「子どもとこんな生活ができそう!」

そういう未来を想像するのは楽しいです。

でも、その状態で金額だけを見ると、

「あと500万円くらいなら……」

となりやすい。

だからこそ、一晩どころか、僕は何度でも冷静になる時間を作ることをおすすめします。


④ 契約書を「ちゃんと読む」

これが一番現実的な話です。

「キャンセルしたらどうなる?」

「手付解除はいつまで?」

「住宅ローン特約はどうなっている?」

「違約金は?」

「このお金は申込金なのか、手付金なのか?」

こういう部分は、契約前に確認しておく。

分からないなら、担当者に聞く。

必要なら専門家にも確認する。

「知らなかった」では済まない可能性があるからです。


僕が100万円を失った経験は、無駄だったのか

僕は、今でも100万円を失ったことを「完全に無駄だった」とは思っていません。

むしろ、この経験がお金について本気で勉強するきっかけになりました。

それまでにも投資には興味がありました。

でも、

「お金のことをちゃんと考えないとまずい」

と本気で思うようになったのは、この経験が大きかったです。

その後、FP相談にも行きました。

さらに、自分でもエクセルでライフプランを作りました。

収入と支出を細かく計算して、

「この金利ならどうなる?」

「収入が減ったら?」

「子どもができたら?」

といろいろシミュレーションしました。

そして、投資についても勉強するようになりました。

そう考えると、あの100万円は僕にとって、

「お金を勢いで決めないための授業料」

だったのかもしれません。

もちろん、払わずに済むならそのほうがいいです(笑)。


マンション契約前に確認しておきたいチェックリスト

最後に、これからマンションや家を購入する人向けにまとめておきます。

契約前に確認したいこと

  • これは「申込金」なのか「手付金」なのか
  • キャンセルした場合、お金はどうなるのか
  • 手付解除の期限はいつなのか
  • 手付解除ができなくなる条件は何か
  • 住宅ローン特約の内容・期限
  • 違約金の条件
  • 毎月の返済額だけでなく、将来の金利上昇も試算したか
  • ボーナスが減った場合でも家計が成立するか
  • 子ども・教育費など将来の支出を考慮したか
  • 「本当にこの金額を払っても後悔しないか」を夫婦で話したか

そして一番大切なのは、

「今テンションが上がっているから欲しい」のか、「冷静に考えて本当に必要なのか」を分けること。

僕はこれを身をもって経験しました。


まとめ|100万円を失ってでも、立ち止まってよかった

今回の記事で一番伝えたいのは、

「手付金が戻ってこないことがあるから怖い」

という話だけではありません。

大きな買い物をするときは、誰でも金銭感覚が麻痺することがあります。

僕自身、

「500万円くらいなら……」

と思ってしまった。

でも、妻の一言で立ち止まり、家計をもう一度考え直して、最終的に契約を解除しました。

結果として、手付金100万円は戻ってきませんでした。

それでも僕は、あのとき解約してよかったと思っています。

100万円は大きな損失でした。

でも、もし無理をしてマンションを買って、その後何十年も「お金がない」と我慢する生活になっていたら。

そちらのほうが、僕にとってはずっと大きな問題だったと思います。

だから、これから家やマンションを買う人には、

「契約したからもう戻れない」ではなく、契約する前に一度立ち止まってほしい。

そして、手付金や解約条件を「なんとなく」で済ませず、契約書をしっかり確認してほしいです。

僕みたいに100万円を失う経験をしなくても済むなら、それが一番ですから。

一緒に、後悔しないお金の使い方を考えていきましょう。


参考・確認した情報

※本記事は2026年8月時点で確認した情報をもとに構成しています。法律や契約条件は個別の取引によって異なります。実際に契約・解約を検討する際は、契約書・重要事項説明書を確認し、必要に応じて宅建士や弁護士などの専門家にご相談ください。

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