「確定申告って、フリーランスとか自営業の人がやるやつでしょ?会社員の自分には関係ないよね?」
そう思っていた時期が、僕にもありました。
会社員って、毎月の給料から税金が引かれていて、年末になれば会社が年末調整をしてくれる。
だから、
「自分で税金の計算なんてしなくていいんじゃない?」
くらいに思っていたんですよね。
でも、税金について少しずつ勉強してみると、会社員でも確定申告をしたほうがいいケースが意外とあることがわかりました。
特に、
- 子どもが生まれた
- 医療費が増えた
- 住宅ローンを組んだ
- 副業を始めた
- ふるさと納税をしている
こんなタイミングは、一度確認しておいたほうがいいです。
僕自身も、育休・子育て・住宅ローンなどを経験して、「確定申告って、自分には関係ない話じゃなかったんだな」と実感するようになりました。
今回は、「確定申告ってそもそも何?」というところから、会社員でも申告が必要・お得になるケースまで、初心者向けに整理してみます。
この記事でわかること
この記事では、こんなことをわかりやすく解説します。
- 年末調整と確定申告の違い
- 会社員でも確定申告が「必須」になるケース
- 確定申告をすると税金が戻ってくるケース
- 医療費控除と子育ての関係
- 住宅ローン控除と確定申告の関係
- ふるさと納税をしている人が注意したいポイント
- けいいち自身が確定申告について感じたこと
「確定申告って難しそう……」と思っている方にも、できるだけわかりやすく説明していきます。
年末調整と確定申告、何が違うの?
まずは、ここを理解しておきましょう。
会社員の場合、毎月の給料から所得税が天引きされています。
これが源泉徴収です。
ただし、毎月引かれている税金は、その時点では1年間の正確な税額ではありません。
1年間の給料が最終的にいくらになるのか、扶養家族がいるのか、生命保険料をいくら払ったのか……。
こういったことを1年分まとめて計算し直して、税金を精算するのが年末調整です。
つまり、
毎月ざっくり払っていた所得税を、年末に正確な金額に調整する
というイメージです。
多くの会社員は、この年末調整によって所得税の精算が完了するため、基本的には確定申告をする必要がありません。
では、確定申告は何のためにあるのでしょうか?
確定申告は、自分自身で1年間の所得や控除などを申告して、最終的な税額を計算する手続きです。
年末調整では対応できない事情がある場合などに、自分で確定申告をすることになります。
ざっくり言えば、
年末調整=会社がやってくれる税金の精算
確定申告=自分で行う税金の精算
と考えるとわかりやすいと思います。
会社員でも確定申告が「必須」になるケース
ここからは、「やったほうがお得」という話ではなく、そもそも確定申告が必要になるケースです。
代表的なものを見ていきましょう。
① 給料の年間収入が2,000万円を超える場合
会社員であっても、給与の年間収入が2,000万円を超える場合は、年末調整の対象にならないため、原則として確定申告が必要です。
……僕には今のところ関係なさそうです(笑)。
ただ、「会社員なら絶対に確定申告不要」というわけではない、ということは覚えておきたいところです。
② 副業などの所得が一定額を超える場合
会社員が副業をしている場合も注意が必要です。
よく、
「副業20万円を超えたら確定申告」
と言われますよね。
ここで重要なのが、基準になるのは単純な「売上・収入」ではなく、基本的に所得だということです。
たとえば副業で30万円売り上げても、必要経費が15万円かかっていれば、
30万円 − 15万円 = 15万円の所得
という考え方になります。
会社員で、給与以外の所得などが一定の条件を超える場合には、確定申告が必要になります。国税庁も、1か所から給与を受けている人で、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超える場合などを、原則として確定申告が必要なケースとして挙げています。
ただし、20万円以下なら何も申告しなくていい、という意味ではありません。
所得税の確定申告が不要でも、住民税については別途申告が必要になる場合があります。
副業を始めた人は、ここを一度確認しておいたほうが安心です。
③ 住宅ローン控除を初めて受ける場合
これも会社員にとってかなり身近なケースです。
住宅ローン控除は、原則として1年目は確定申告が必要です。
2年目以降は、会社員であれば年末調整で対応できるようになります。
僕自身もマンションを購入したので、この手続きを経験しました。
初めて確定申告をするときは、
「これ、会社員なのに自分でやるの?」
という感じでした(笑)。
でも一度やってみると、「なるほど、こういう仕組みなのか」と理解できます。
確定申告すると「お金が戻ってくる」ケース
ここからが、会社員にとって特に知っておきたいところです。
確定申告には、必ずやらなければいけないものだけでなく、自分から申告することで税金が戻ってくるケースもあります。
代表的なのが、
- 医療費控除
- 寄附金控除
- 住宅ローン控除の初年度
などです。
「申告しないと罰則がある」という話ではなくても、申告しなければ本来受けられる控除を受けられないことがあります。
医療費控除は「10万円」が目安だけど、それだけではない
医療費控除は、会社員でも覚えておきたい制度のひとつです。
一般的に、
「医療費が年間10万円を超えたら医療費控除」
と聞くことが多いですよね。
ただ、正確には少し違います。
医療費控除では、原則として、
実際に支払った医療費 − 保険金などで補てんされる金額 − 10万円
をベースに計算します。
ただし、**その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額等の5%**が基準になります。
なので、
「年収が低いから10万円を超えてないし関係ない」
と最初から決めつけないほうがいいんです。
家族の医療費もまとめて考えられる
医療費控除で意外と重要なのが、自分ひとりの医療費だけを見る必要はないということです。
生計を一にする家族の医療費も対象になります。
つまり、
- 自分
- 配偶者
- 子ども
など、家族全体で支払った医療費を確認することができます。
「自分はそんなに病院に行ってないから関係ない」
と思っていても、家族分を合計すると意外と金額が大きくなることがあります。
ただし、健康診断や予防接種など、すべての医療関連支出が医療費控除の対象になるわけではありません。
ここは「病院や薬に使ったお金なら全部OK」と考えないように注意したいところです。
セルフメディケーション税制という選択肢もある
医療費控除には、もうひとつ知っておきたい制度があります。
それがセルフメディケーション税制です。
健康診断や予防接種など一定の取り組みをしている人が、対象となる市販薬を購入した場合に、一定額を超えた部分について所得控除を受けられる制度です。
「病院にはあまり行っていないけど、薬局で薬を結構買っている」
という人は、一度確認してみる価値があります。
ただし、通常の医療費控除とセルフメディケーション税制を同時に使うことはできません。
自分の場合、どちらが有利なのかを比較して選ぶことになります。
ふるさと納税をしている人は要注意
ふるさと納税も、会社員にとって身近な制度ですよね。
会社員で、確定申告が不要など一定の条件を満たしていて、寄付先が5自治体以内なら、ワンストップ特例制度を利用できます。
この場合、原則として確定申告をしなくても、ふるさと納税の控除を受けられます。
ところが、ここには注意点があります。
たとえば、
医療費控除を受けるために確定申告をすることになった場合。
この場合、ふるさと納税についてワンストップ特例を申請していたとしても、そのまま放置してはいけません。
確定申告をすることでワンストップ特例は無効になるため、その年に行ったふるさと納税も、すべてまとめて確定申告する必要があります。
ここはかなり大事です。
「医療費控除だけ確定申告して、ふるさと納税はワンストップだからそのまま」
ではなく、
確定申告をするなら、ふるさと納税も一緒に申告する。
これを覚えておきましょう。
けいいちが実際に気になったこと
ここからは、僕自身の話です。
正直に言うと、確定申告ってずっと、
「なんか難しそう」
「面倒くさそう」
というイメージでした。
会社員なら年末調整があるので、
「確定申告なんて自分には関係ないでしょ」
くらいに思っていたんですよね。
でも、育休を経験して、子どもが生まれて、住宅ローンも組んで。
気づけば、確定申告がどんどん身近な存在になっていました。
住宅ローンを組んで初めて「税金って大きいな」と感じた
特に大きかったのが、住宅ローン控除です。
マンションを購入したとき、初年度は自分で確定申告をする必要がありました。
それまで税金って、給与明細を見て、
「結構引かれてるな……」
くらいにしか思っていませんでした。
でも住宅ローン控除について調べて、自分で数字を計算してみると、
「税金って、ちゃんと制度を理解するだけでも結構変わるんだな」
と感じました。
以前、新築マンションを契約したものの途中で解除して、手付金100万円を失った経験もあります。
その後、改めて中古マンションを購入するときには、住宅ローンの返済額だけでなく、税金や控除まで含めて自分で計算するようになりました。
この経験から強く感じたのが、
「知らないことって、それだけで損につながることがある」
ということです。
育休・子育てを経験して、税金を意識するようになった
育休を経験したことも大きかったです。
収入が通常より減る時期があると、
「少しでも使える制度はちゃんと使いたい」
と思うようになります。
さらに子どもが生まれると、家計の状況も大きく変わります。
病院に行く機会が増えたり、子どもに関するさまざまな支出が出てきたり。
ただし、ここで注意したいのは、子どもにかかった費用が全部医療費控除になるわけではないということです。
「子育てでお金がかかったから医療費控除」という単純な話ではありません。
だからこそ、対象になるもの・ならないものを一度確認しておくことが大切だと思っています。
「税金は難しい」で終わらせない
僕自身、以前は税金の話がかなり苦手でした。
所得控除とか、税額控除とか、所得とか収入とか。
言葉だけ聞くと、正直よくわからないですよね(笑)。
でも、一つずつ調べていくと、
「知らないから難しく感じていただけだった」
と思うようになりました。
特に会社員の場合、
「会社が全部やってくれる」
と思っていると、自分が使える制度を知らないまま終わってしまうことがあります。
だから僕は、税金について完璧に理解する必要はないと思っています。
まずは、
「自分に関係しそうな制度だけ調べる」
くらいで十分です。
読者へのアドバイス
「自分は確定申告が必要なのかな?」
と思ったら、まずこの3つを確認してみてください。
① 今年、住宅ローンを組んだ?
→ 住宅ローン控除の初年度なら、原則として確定申告が必要です。
② 家族の医療費を合計すると結構な金額になっていない?
→ 医療費控除の対象になる可能性があります。
「10万円」という数字だけで判断せず、総所得金額等が200万円未満の場合は5%が基準になることも覚えておきましょう。
③ ふるさと納税をしていて、確定申告する予定はない?
→ ワンストップ特例が利用できる条件を確認しましょう。
もし医療費控除などで確定申告をすることになった場合は、ふるさと納税も一緒に申告する必要があります。
確定申告は、思っているほど怖くない
「確定申告」と聞くと、税務署に行って大量の書類を書いて……というイメージがあるかもしれません。
僕も昔はそんなイメージでした。
でも現在は、e-Taxを使って自宅から申告することもできます。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って入力しながら申告書を作成できます。
マイナポータルとの連携によって、控除証明書などの情報を取り込んで入力を簡略化できる仕組みもあります。
もちろん、最初はわからないこともあると思います。
でも、
「何となく難しそうだからやらない」
で終わらせるより、
「自分に関係あるかだけ調べてみる」
くらいの気持ちで始めるのがおすすめです。
まとめ
今回のポイントをまとめます。
- 会社員でも、確定申告が必要になるケースがある
- 給与の年間収入が2,000万円を超える場合などは、原則として確定申告が必要
- 副業などは「収入」ではなく、基本的に所得が基準になる
- 住宅ローン控除は初年度に確定申告が必要
- 医療費控除は、家族分を含めて計算できる場合がある
- 医療費控除の基準は「10万円」だけではなく、総所得金額等が200万円未満なら5%が基準になる
- ふるさと納税のワンストップ特例を使っていても、確定申告をする場合はふるさと納税も一緒に申告する必要がある
- e-Taxを使えば、自宅から確定申告できる
「確定申告って、自分には関係ないよね」
僕もずっとそう思っていました。
でも、住宅ローンを組んだり、育休を取ったり、子どもが生まれたり。
ライフスタイルが変わると、税金との関係も少しずつ変わってきます。
だからこそ、税金について全部覚える必要はないと思います。
「自分に関係する制度だけ、少しずつ知っていく」
これくらいで十分です。
僕自身もまだまだ勉強中ですが、知らないままにしておくより、知っておいたほうが選択肢は確実に増えます。
一緒に少しずつ、お金の知識を増やしていきましょう。
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。税制や制度は改正される場合があります。実際に確定申告を行う際は、最新の情報を国税庁の公式サイトなどで確認してください。最終的な判断はご自身でお願いします。

